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公開日:2025年9月3日

 先月、本誌特集の取材で長野県上田市の「上田情報ビジネス専門学校」を訪問しました。校長と副校長は、私の仲良し夫婦、美恵ちゃんと和孝さんです。案内されるまま会議室に足を踏み入れた瞬間、パン!パン!パン!とクラッカーが炸裂しました。視線の先には笑顔の美恵ちゃん夫婦に、先生方と事務員さんたち。壁には「祝10周年!おめでとう!ヒューマン・コメディ 三宅晶子さん」「ミカさんHappyBirthday!」と書かれた横断幕が貼られ、テーブルにはバースデーケーキまで。……完全にやられました。

 翌日になっても心がじんわりとあったかかった私は、サプライズの「恩送り」をしようと思い立ちました。養女・ミカがバースデーお食事会として選んだ焼肉屋さんに、アイスのホールケーキを持ち込むことにしたのです。

 しかし、サプライズ慣れしていない私のやることです。まず、子どもたちがタブレット端末でアイスのバイキングを注文してしまいました。さらに娘夫婦までもが、私の死角でかなりボリュームのあるアイスのデザートを一皿ずつ注文。……もう誰もアイスなんて食べたくないよね。でも、やるしかない。席を立ち、お店の冷凍庫からケーキを出してロウソクを立てているところに子どもたちが駆け寄ってきて、全力で叫びました。

 「ママー!ばぁばが、ママのお誕生日のケーキ持ってきたよーー!!」

 サプライズ計画は木っ端みじんになりました。それでも、娘の笑顔を思い浮かべながら準備した時間はとても楽しかった。そして、美恵ちゃん夫婦もきっと同じようにワクワクしながら私を待っていてくれたのだろうと思うと、またうれしさがこみあげました。

 こんなふうに養女の誕生日を祝えることは、私にとってこの上ない喜びです。そして、この10年間それを続けてこれたのは、美恵ちゃん夫婦のように多くの方が応援し、見守ってくださったおかげ。何より、皆さんがいまいる場所で『Chance!!』を手に取り、人生をやり直そうと応募してくださったおかげです。その一歩は、私たちがこの雑誌を続ける力になり、掲載企業にとっては、新しい仲間との出会いになってきました。これからも、毎年養女とこの会社の誕生日を祝い続けたい。ついでにサプライズも、もう少し上手になりたい。一緒に、少しずつ前に進んでいきましょう。

2025年8月3日
『Chance!!』編集長 三宅晶子

 

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三宅 晶子
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