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公開日:2026年3月6日

ご挨拶の代わりに

 年明け一発目の講演で、大失敗をしてしまいました。テーマの難しさに悩みながらも、自分でなんとかしようとする悪い癖、言い換えれば変なプライドと、なんとかなるだろうといういい加減さで、周囲にヘルプも出さずに当日を迎えてしまったのです。

 先に登壇した講師の方は話が面白く、資料も美しくて、光り輝いていました。盛り上がる会場に気圧された私は、完全に自分の軸を見失い、その場で急きょ「キラキラした資料」に変更し、上辺だけ飾り立てて話し始めてしまいました。結果は、目も当てられないほどグダグダ。ほんっ……とうにバカ。「緊張されてたんですよね」という主催者の優しいフォローがかえって惨めで、穴があったら入りたい、宇宙の塵になって消えてしまいたくなりました。

翌日もトラウマで「あ゙ あ゙ あ゙ あ゙ あ゙ !」と叫んでいる私を救ってくれたのは、同行していた小2の孫娘でした。「ちゃんとしゃべれてたよ」と寄り添ってくれ、あたふたしながら「じゃがりこ持った?」という2人だけの内輪ギャグで、落ち込む私を死ぬほど笑わせてくれたのです。

 この「等身大の自分を認める」ことの大切さを、最近届いた一通のお手紙からも痛感しています。70歳の方で、「応募した会社は全て不採用でしたが、あきらめずに満期まで就労先を探します」という決意のお手紙。こういうときはいつも、「がんばれ!」と、声に出てしまいます。

 ただ、70歳を過ぎてからの仕事探しは、前科前歴がなくとも極めて困難です。まずは生活保護などによる公的な支えを受け、心身を整える。その中で、たとえ収入にならなくても誰かの役に立つ活動をしながら、のんびりと「自分にできること」を探していくという方法もあると思います。きっと仕事が見つかりますなんて、無責任な励ましはできません。腐ることなく、一歩ずつ足元を固めてほしいと、切に願っています。

 そして、この「足元を固める」ことは、今の私自身の課題でもあります。当社には毎月200~300通のお手紙が届きますが、その数が増える中で、私はスタッフに「できないこと」を求め、無理をさせてしまっていました。結果、昨年後半は当社の対応遅れやミスが発生していました。講演での失敗と同じく、自分の足元が見えていなかった私の責任です。ご迷惑をおかけした皆さま、本当に申し訳ありません。

今号より、手紙の送付先を池袋へと戻させていただくとともに、体制を大きく立て直します。

無理をせず、背伸びをせず、まずは目の前のお一人お一人に誠実に向き合うことから再出発します。不格好な55歳ですが、引き続き、よろしくお願いいたします。

2026年2月3日
Chance!! 編集長 三宅晶子

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三宅 晶子
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